団員の声(感想文)

百聞は一見にしかず

副団長・統制 大山猛

昨年の感想文に、「長崎くんちは踊り町が7年に一度巡って来るので連続7年観て、長崎くんちを観たと云える」と述べたが、台湾慰霊訪問団はそんなものではないとの事が新たな認識となった。新鮮な感動が今年も次々と沸き起こった。

今年は第20次訪問で、慰霊団結成20年という節目の年でもあった。大勢の参加者で、新たな方が半数近くおられ、同志としての交流が楽しかった。全国に同志が出来るのは喜びだ。

今回最も感動したのは2日目の夜、高雄市郊外にある保安堂での歓迎夕食会である。

保安堂の御神体は2メートルにもなる「38にっぽんぐんかん」と云う軍艦模型である。第15次訪問の折、艦の特定を依頼された訪問団の調査により、「駆逐艦“蓬”」と判明した。そしてこの度、艦長高田又男予備大尉以下、144名の乗組員の名前が判明。今年は、乗組員お一人お一人の名前の入った提灯145個、幟旗145本が掲げられてあった。

その中で、地元の方々、約百名との交歓夕食会が開催された。若い人も年長者も、男も女も皆で手作り料理の大御馳走。空は晴れ渡り、満月の下で繰り広げられた。
 
感動をもう一つ。台湾南部の屏東縣枋寮に流れ着いた日本人の位牌を祀っている龍安寺「先鋒祠」がある。昭和58年、レイテ沖海戦(昭和19年)で散華された英霊の洋上慰霊祭が同海域で行われた。その時、海に投げ込まれた花束、酒、位牌。その位牌の一つが、昭和60年、枋寮の地に流れ着いた。それを地元の人にお祀りして戴いているのだ。「軍艦や位牌が韓国・釜山に流れ着いていたら…」との話があった。

尚、現在の我が国でもここまで出来るのか。そのような話は、台湾では各地にあり、行く処々、何処にでもそんな感動的秘話が連続する。

そんな訪問団員の体験感想文がホームページの「団員の声」には多く記されている。慰霊訪問の旅に興味のある方は、体験談をよく読まれ、第21次での同志が増えたら嬉しいと思っている。
「百聞は一見にしかず」、一緒に台湾へ行きましょう。

第20次 団員の声(感想文)全38件

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