団員の声(感想文)

台湾で学ぶことの意義

第八班 虫本班 高橋幸久

私は平成27年6月21日に西鉄グランドホテルで行なわれた第13回台湾特別講演会に参加したことが切っ掛けで、台湾を知ることは日本を知ること、日本を取り戻すことであると考えるようになり、今回初めてBプランで参加させて頂きました。

11月24日の朝の福岡空港での出発式では、国際線ロビーで国旗を掲げ、君が代を斉唱してから飛行機に乗り込みました。少人数ながらも日本国を代表している事を自覚しなければと気合が入りました。

台湾に来るのは初めてでしたが、ガイドの陳偉博さん(70代)に初めて来たことを告げると「幼稚園児だな」と言われ、懐かしい響きがしました。これは「まだまだ勉強不足」「これから勉強しなさい」という言い回しですが、私が子供の頃の日本に戻ったような気がしました。

ガイドの方と予定には無かった日本統治時代に作られた台中公園に行きました。目的の神社が見つからず、そのまま帰るところでしたが、英霊の導きでしょうか、公園のベンチに腰掛けていた82歳の日本語のできる男性が、神社跡と鳥居が在る所まで、連れて行ってくれました。園内には抗日忠烈の碑、孫文の銅像もありました。神社跡には、孔子像がありますが、明らかに日本式の神社の跡と分かりました。参道脇には明治28年6月渡臺と刻まれた石もありました。日清講和条約(下関条約)が締結されて2ヶ月後です。鳥居は倒れておりましたが、それを丁寧に台座で固定し、柵で囲っていました。今回配付された学習資料により多くの神社が残っていることを知りましたが、一方多くの神社が取り壊されていることもこの地で実感することが出来ました。この台中公園での数十分間の滞在だけでも、他の国とは異なる台湾の複雑な歴史を感じざるを得ませんでした。そして、美しく整備された公園と共に懐かしい日本が残っている事に感動しました。

ホテル内のテレビでは、日本語で大相撲九州場所が、台湾華語でアニメのドラエモン、こちら亀有公園前派出所、ドラゴンボールが放映され、親日台湾を感じました。

24日夜の交歓会では台湾陸軍病院に従事されていた看護婦の方々から流暢な日本語で話し掛けて頂き、当時は間違いなく日本人としてご苦労された事が実感でき、とても感動しました。また、亡き母(大正13年生)と話している様でした。その他多くの台湾の方々が日本語で話をして下さり、一緒に台湾派遣軍の歌等を歌いました。

今回の最も重要な目的は大東亜戦争で散華された台湾人同胞3万3千余柱の英霊顕彰と慰霊祭参列です。先ず、25日朝、宝覚寺の日本人墓地で国旗を掲げ、君が代を斉唱し、線香を上げました。我々とは別に観光に来ていた日本の方も快く線香を上げてくれました。英霊顕彰の気持ちは誰にでもあるのです。

次に原台湾人元日本兵軍人軍属戦没者大慰霊祭を霊安故郷碑の前で、台湾在住の元日本軍人軍属、元従軍看護婦の方々と一緒に行いました。日本語の流暢なこの方々が、遠い台湾の地でかつて日本人であった事を思うと、日本が戦争に負けて台湾と別れた事は大変な悲劇です。また、日台の絆を絶ち、日台を弱体化し、中国共産党を強化する世界的な戦略に乗せられてしまった事が残念でなりません。

昼は台湾台日海交会による歓迎昼食会でした。ここでも元軍人軍属の方が温かく迎えてくれました。遠い親戚に会うような大変心温まるものでした。

次はバスで新竹にある台湾の靖國神社と呼ばれる南天山濟化宮に向かいました。この地には我が慰霊訪問団が日本人で初めて訪れたそうです。日本政府ができない事は我々のような民間の有志が自費で行なうしかありません。宮の中には40年前に製作された4万柱の「霊璽」位牌が祀られていました。

25日の夕食は、黄文雄先生による歓迎夕食会でした。台湾の著名人を交えての夕食会であり、台湾の問題は日本の協力が最も重要であることも教えて頂きました。

26日は台北の芝山公園の六士先生の墓所に参拝しました。「身に寸鉄を帯づして土民の郡中に這入らねば、教育の仕事というものは出来ませず」という在り方で教育に当り、台湾統治の初期、明治29年元旦に「死して余栄あり、実に死甲斐あり」と言って地元の人に惨殺された六人の先生の墓所です。当時の日本人の気高さに圧倒されます。この地は今も台湾教育の聖地と称され、毎年2月1日には全台湾の学校関係者はこの墓所の方向に黙とうを捧げているという事をガイドの方から伺いました。このように、戦前の先人を慰霊する事を日本人は誠心から出来ているでしょうか。台湾の方々から今の日本人は学ばなければなりません。

子供の学校の修学旅行には是非台湾に行き、英霊の御蔭で今日の日台の絆があり、両国の今後の発展があることを認識して欲しいと思います。

「日台の生命の絆 死守せむと 吾日本の 一角に起つ」という慰霊訪問団の意思を継続し、英霊顕彰することは、日台の生命の絆だけでなく、我が国の子孫への絆も死守することになることを、この台湾慰霊訪問の旅を通じて教えて頂きました。

最後に、19年連続して行なわれている慰霊訪問の旅の一員として、今回は初めて参加させて頂き心が洗われる思いでした。小菅団長を始めとする関係者の方々、台湾の関係者の方々の日々のご尽力には只々頭が下がります。誠に有り難うございました。今後とも宜しくお願い申し上げます。

第19次 団員の声(感想文)全28件

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