団員の声(感想文)

バシー海峡に眠る将兵への献花式と慰霊式

第八班 班長 虫本隆夫

サブタイトルに~海の彼方のニッポンを訪ねて~とある通り台湾には昔のニッポンが残っていました。今回で2度目の参加ですが、台湾の人々の熱い歓迎には毎回驚かされます。

台北から高雄、そしてバシー海峡と台湾を南北に完全縦走した今回の慰霊の旅は素晴らしかったの一言に尽きます。今年の最大のポイントは台湾最南端のバシー海峡を訪れたことです。ここに九死に一生を得た中嶋秀治氏のご努力で建立された「潮音寺」を訪問できたことは誠に感謝に堪えません。大東亜戦争当時のバシー海峡は日本最南端であり、この海峡を巡る攻防戦が戦局を左右する大きな戦いの一つでした。特に戦争末期には、南方に向かって航海中の船舶が、米潜水艦の魚雷により撃沈され「魔の海峡」「運送船の墓場」と恐れられました。少なくとも10万、最大で26万とも言われる多くの犠牲者が眠っています。そのような場所で慰霊式に参加し、海に向かって献花でき、誠にありがとうございました。

バシー海峡は現在の日本にとっても大変重要な場所です。東南アジアや中東からの工業製品、エネルギー資源等はこの海峡を通って日本に輸入されており、地政学的重要性は戦後72年を経た今でも変わっていません。それは日本にとっての台湾の重要性に結びつきます。日本と台湾との関係をより深くすることが今こそ必要です。

びっくりしたのは、硫黄島に5千人の台湾の人が参戦していたことを、今回初めて知りました。本当に驚きました。先の大戦で台湾の方々の犠牲も大きかったことは聞いていましたが、あの硫黄島で5千人の方が日本を守るために、東京の空襲を1日でも延ばすために戦ってくれた。このようなことは、もっとしっかり知らせる必要があります。また、台湾の人が5千人硫黄島で戦ったのであれば、朝鮮人は何人硫黄島に行ったのか知りたくなりました。

前回は高松から1人の参加でしたが、今回は仲間3人と一緒に参加でき、より一層楽しい旅になりました。次回もまた日本を思う仲間と参加したいと思っています。博多でのイベントにはほとんど参加できませんが、今後ともよろしくお願い申し上げます。小菅団長の20年に及ぶ日台(華)交流の歴史の深さを尊敬しつつ、政治では中々解決できない現状がありますが、毎年参加することでお役に立てればと思っています。

第19次 団員の声(感想文)全28件

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