団員の声(感想文)
思った以上に感動の連続だった台湾慰霊の旅
第六班 岩﨑班 武田真理子
数年前より台湾特別講演会に時々参加させて頂き、その度に感銘を受けていましたので、いつかはこの台湾訪問の旅に参加したく思っていました。とりわけ台北駐福岡経済文化辦事處處長の戒義俊先生が度毎にお話しされる「台湾に残る日本精神」、「海の彼方のニッポンを訪ねて」に引かれ、この目で見てみたいと思ったのでした。
そして、それは思っていた以上に感動の連続でした。台湾は私にとって初めての地でしたが、訪問先で出会った方々は皆さん温かく大らかに迎えて下さり、行く先々でお心のこもった歓待を受け、言葉に表せない感動と共に何か身の置き場のないような感覚になったものでした。日本が統治していた時代の日本人が誠の心をもって各々の任務に当たっておられたその様々なエピソードを台湾の方々は、今に至るまで言い伝え、顕彰してくださっている。昔の日本人の誠心に台湾の人々は今も誠心で応えてくださっています。
しかし、今の日本人はというと知らないことが余りにも多く、情けなく申し訳ない気持ちになります。戦後に生まれた私は、よく言われる自虐史観や先勝国から見た歴史観の影響の中で育ち、自分の不勉強もあり、日本の文化や歴史について胸を張って語れることは少ないと感じていましたが、ここ数年は然る所で日本の偉人伝や歴史上の人物について少し深く勉強する機会があり、日本という国が数多く素晴らしい志を持った有名無名の人々によって深い歴史を紡いできたということを率直に感じているところです。
実は私の父も先の大戦に参加、マレー戦、ジョホールでの上陸作戦で意識不明の重態となり、まだ初戦の頃で英国の病院を占領できた頃、奇跡的に回復し生還できましたが、戦傷が元で片肺となり、74歳で亡くなる数年前まで土木技師としてインドネシア、ベトナム、マレーシア等でダム造りの仕事をしていました。四年前に母を見送った年に、初めて靖國神社にもお参りする機会を得、両親共失って初めて父が従軍した戦争や、日本という国のことを深く考えるようになりました。
最近読んだ本の中に、大東亜戦争で日本人が戦ったお蔭でアジアの国々は独立できた、という主旨の本が、しかも旧敵国のアメリカやイギリス人の手によって書かれたものがありましたが、今回、確か最終日の昼食会での台湾の老紳士のご挨拶の中に、暴れん坊の日本のお陰でアジアの国々は独立できたのですよ、という件があり、不思議な感動を覚えました。私自身考えはまとまりませんが、自虐史観に固まることなく、さりとて日本を一方的に称える説に舞い上がることなく、2度と悲惨な戦争が起きない為にはどうするべきかを一人ひとりが真剣に考えることが大切なのではと思っています。
また今回、本来の目的である、元日本人であった台湾人同胞3万3千余柱の英霊顕彰と慰霊祭を始め、各地での慰霊行事に参列する事ができ、とりわけ最南端の美しくも強風吹きすさぶバシー海峡で、今も20万余の御霊が眠っておられることに唯々驚き、慎んで感謝の祈りを捧げる他ありませんでした。そして改めて多くの尊い犠牲の上に私達は生かされていることを思いました。
今回の旅を通じて、私にとって知らないことばかりの台湾を少しだけ知る事ができ、今を生きる台湾の人々とも温かい交流ができました。この貴重な体験を折に触れて周囲の人にも伝えていこうと思います。
最後に意義深い慰霊訪問の旅を企画、運営下さいました小菅団長御夫妻はじめ、スタッフの方々、団員の皆さま、とりわけ第6班の班長岩﨑さんには気持ち良くお世話頂き、班の皆さまとも親しく和やかなお付き合いを頂きました事、心より感謝申し上げます。
第19次 団員の声(感想文)全28件
- 母に願いを込めて台湾へ(横尾秋洋)
- 英霊が護った日本を取り戻すことが慰霊につながる(原田泰宏)
- 日本と日本人の魂は慰霊訪問の旅で見つかる(大山猛)
- 英霊に導かれた不思議な偶然(富原浩)
- 参加することに大きな意義があると感じた旅(津田建一)
- 人と出会う事(田口俊哉)
- 涙が溢れ出るバシー海峡の水平線(倉田光男)
- 日本人より日本人を愛する台湾人(長嶺保介)
- 日本を取り戻すための行動を小さく始めるとは(福田章枝)
- バシー海峡に眠る将兵への献花式と慰霊式(虫本隆夫)
- 台湾は大国の圧力に屈せず、末永く繁栄して欲しい(本間潤子)
- 3度目が待ち遠しい慰霊訪問の旅(松永達始郎)
- 御縁をいただいて(榊原みどり)
- 感動の旅、慰霊訪問に参加して(久保山一雄)
- 私も日本と台湾の永遠の友好を願って「日本の一角」に起つ(茅野櫻/中学2年)
- 「日本のことを誇りに思えない」のはとても悔しいです(茅野慧/小学6年)
- 台湾との強い絆(松俵茂子)
- 日本にもあった富安宮(根之木昭憲)
- これが自分が望んでいた旅であると確信した(本田武敏)
- 半醒半睡の自分を省みて…(髙松信秋)
- 先達の偉烈を学び、慰霊の誠を捧げ、日台友好に寄与できれば(石塚俊雄)
- 国歌を斉唱しながら幾度も涙した(山城竜治)
- まだ見ぬ未来へつなげる(岩元みさ)
- 慰霊・交流の旅(堀明彦)
- 森川巡査ありがとうございました(堀純生)
- 思った以上に感動の連続だった台湾慰霊の旅(武田真理子)
- 台湾で学ぶことの意義(高橋幸久)
- 清清しい台湾慰霊訪問の旅(古迫民雄)