団員の声(感想文)
65年目に念願適った慰霊の旅
第二班 下田班 出口清
昭和21年、さらば台湾よ又来るまではと基隆の港から復員しました。それから65年目に今までの念願適って訪台することが出来て何よりの幸と思っています。3年前に慰霊訪問団の存在を知り参加申込みの手続を終っておりましたが出発直前に体調不良となり、涙ながらの残念な思いを致しましたので今回無事参加出来たことの喜びは一入であります。大東亜戦に於て日本人として戦没された多くの台湾の方々の慰霊に徹することは、何とも痛しいことであると思います。又私個人としては、かつて陸軍航空隊飛行第十戦隊に配属、松山飛行場を主地とし桃園、塩水飛行場を前進基地として、台湾沖航空戦、沖縄戦に参戦、多くの先輩、同僚が戦死し、又特別攻撃隊として散華した最後の場所であります。特に松山飛行場周辺、内湖付近の想い出の地に往時を偲び慰霊することが出来ればと願っておりましたところ、最後帰国の日、約1時間半の許可をいただき、現地に至り65年ぶりの思いを果すことが出来たことは感謝に耐えず、特別な御配慮に有り難く感謝すると共に無上の喜びであります。
この度の慰霊訪問団に参加させていただいて感じたことは、行く先々で心温まる歓待行事の連続でありました。小菅団長の高邁な深慮の努力の目標とその一つ一つが誠心誠意の行動となり、その成果を現地に現実に見ることが出来たことは特に感無量でありました。又黄様御夫妻をはじめ何御夫妻の心からのご歓待、塩水小学校の校長先生を先頭に全校あげての歓迎、この日のために練習に次ぐ練習の成果を見せていただき、本当に心の底から溢れる誠心を感じ生涯忘れることはないと思います。又烏山頭ダム建設八田與一記念像、飛虎将軍廟の日本人に対して台湾の方々の義理堅い心情が偲ばれ、祭神もさぞ喜んでおられることと思います。又保安堂、宝覚寺、日本人墓地、済化宮とお詣り出来て良かったと思います。
最終日、高砂義勇隊戦没英霊記念碑の前で高砂族代表の方の言葉が意義深く印象に残っています。
訪れる先々ごとに事前に分かり易く説明されたのは非常に適切であったと感謝しています。
さてこの訪問団の目標は日本人としては当然のことでありますが、これが益々盛大に発展し永続きすることを切願致します。
歴史的に日本人と関係の深い台湾人の中で17世紀頃の鄭成功はよく知られた人ですが、長崎県平戸の日本人を母として生れた後に台湾に渡り、台湾に住み付いたオランダ人を追放し白人の侵略を阻止した気概ある軍人であり又政治家でありました。台湾ではその偉徳を称え神々として祭られています。勿論その子孫である鄭一族及び地元台南市はこれを誇りと尊敬で毎年平戸の先祖地にお参に来ています。今年も台南市の副市長以下多数の方々が参拝されています。その写真入りの新聞と写真を台南市に差し上げたところ後日丁重なお礼の電話がありました。このことは嗣子孫々に受け継がれ永く続くものと思います。又大極的にみますと当訪問団の目標と一致するのではないかと思います。当訪問団の発展永続を更に確かなものにするため、台南市、平戸市との連携を保ち努めることは有効なことに連なるのではないかと思い、御検討いただければ有り難いと思います。愈々今年も残り少なくなりました。65年来の願望を果し得た喜びは特別に感動的なものであります。末筆乍ら日華(台)親善友好慰霊団の益々の御発展を心よりお祈り申し上げお礼の言葉といたします。
第12次 団員の声(感想文)全26件
- 日本の為に従軍して戦死された台湾人の慰霊に参加するのは日本人の義務である(日高誠)
- 奉納した龍柱と銘板に感動(松俵義博・松俵茂子)
- 真実で尊い行動は必ず継続される(永田昌巳)
- 台湾との絆の強化は日本再生への道(西山洋)
- 魂の奥の不思議なふれあいを感じる唯一の国・台湾(安河内康彦)
- 台湾有情~宝覚寺慰霊(供養)祭の参加10年~(大橋昭仁)
- 台湾での新発見、そして再発見(藤村一)
- 日本人は真の親日国家である台湾を見誤ることなかれ(下田健一)
- 日本語世代の方はかけがえのない日本の宝です(原田泰宏)
- 日本人のアイデンティティを取り戻す巡礼の旅(岩本宣善)
- 日本人の誇りを取り戻す慰霊訪問の旅(下田純子)
- 先人の魂に感謝の意を捧げ祀る誠心(松下美佳)
- 私の台湾旅行記―大きく変わる価値観(小倉美帆)
- 日本人としての誇りを感じた3日間(エドワーズ博美)
- 台湾を想う(中村哲)
- 65年目に念願適った慰霊の旅(出口清)
- その感情は突然湧き起きた!(鶴修輔)
- 心ゆくまで君が代を斉唱できたのも爽快の極み(菅沼寛・菅沼由美)
- 同胞の深い絆に感謝(佐護美和子)
- 故郷に戻ったような安堵感(荒牧賢二)
- 真の歴史的史実を知らずして真の外交は不可能である(永石辰郎)
- 残念だった明石元二郎墓参(前原清美)
- その場所は慰霊祭を行うに最もふさわしい場所だった(前原照美)
- 霧深い幽谷に響く「君が代」に落涙(小倉和彦)
- 主人がつぶやいた「深い意味のある旅行」…(小倉弘子)
- 真実を伝えれば我々は目覚めます(森靖子)