団員の声(感想文)

リップンチェンシン

第四班 津留班 髙間光廣

人生70年を過ぎて今回初めて台湾慰霊訪問団に参加する機会が与えられ望外の僥倖であり、ようやく台湾を訪問する事が出来てこの上なく感謝しています。

台湾訪問は2~3年前から計画していて毎年、何時行こうかと先送りしてきましたが、今回の慰霊訪問団募集を知り、やっと実現することができました。第1の訪問目的は台湾が中国の一部となり、赤く染まる前に行きたいと思っていました。

到着すると早速、慰霊地巡りが始まり、献花と君が代奉唱が執り行われるとなぜか目が涙でいっぱいになりました。同席の現地の方々も一緒に唱和していただき、大変感激しました。今国内に於いても君が代を歌ったり、共に唱和する機会はほとんど無くなりつつあるにも拘わらず、どの慰霊地を訪ねても一様に軍歌、歌謡曲も交えて歌って頂き大変感動いたしました。

台湾に来て驚いたことは、日本人が誇りにしていた道徳観念が色あせず生きていた事でした。教育勅語を基本とした倫理観、台湾では今尚リップンチェンシン(日本精神)と呼んで大事にされています。清潔、公正、勤勉、責任感、正直、遵法精神、これらは現代の日本では徐々に忘れられようとしているように思えさえします。この様な精神が台湾に根付いたのはどうしてだろうかと考えると、明治28年日清戦争勝利の結果、台湾が日本に割譲された後、明治政府は自国の犠牲も省みず台湾に多くの優秀な人材と財力の投入を惜しみませんでした。

今回の訪問で分かった事は、この地に派遣された一人ひとりの血のにじむような努力と、命懸けで任務の遂行に当たられた賜物にちがいありません。何事も真心と命懸けで行うことの大切さを知ることができました。

最後にこの度の台湾慰霊訪問は大変有意義で、また多くの方々と知り会えたことを大変感謝しています。これからも末永くこの慰霊訪問が続くことを祈っています。

第16次 団員の声(感想文)全25件

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