団員の声(感想文)
台湾に散華の御霊一万余祖国の平和に生きる人待つ 台湾で最も愛される日本人、八田與一を訪ねて
第五班 岩本班 木下嘉平
今回、日華(台)親善友好慰霊訪問団の一員として参加させていただき、何ものにも変えがたい有意義な感動の5日間でした。そして、小菅団長以下スタッフの皆様方が1年を費やした事業計画のことを知りその努力に厚く感謝申し上げます。私は、今でも目を閉じると、国旗に正対し、国歌を歌った全てのシーンが映像として再現されてきます。国旗・国歌の意義の深さを心から体験出来、その事だけでも深くお礼を申し上げます。
さて、私と慰霊団の繋がりは、昨年参加された永石さんが、天風会の集いで話された時から始まっております。当時話された中で、八田與一が県人の関係で心に止まり、機会があったら墓所に訪ねてみたいな~の印象でした。今年に入り、3.11東日本大震災が発生、この震災で台湾から送られた義援金額が突出していた事を知り、慰霊訪問団員として八田與一の眠る里と友好台湾の実情視察に参加しようと決意したのです。
私の動機と慰霊団の目的には、思いの差は有ったようですが、初日の外交部で、13年の時間を懸け育んだ誠意の歴史が形となった現実に触れ、この慰霊団の真意を感じました。私は十数年前に観光で台湾入りした実績があるものの、慰霊地に触れることは無かったのです。
この度、わが明治の人が残した偉業や功績が海の彼方台湾に語り継がれ活き続け尊敬されている実情に出会い、戦後における近代日本は物質文明を優先し、精神文明、特に教育(道徳)を疎かにして今日に至ったことに、国民の端くれとして深く責任を感じ反省をしております。
旅を終え日華友好の絆を更に深めることに力を注ぎたいと思い、特に語り継ぎたい事を纏めると、芝山巌事件(六氏先生)。当時周辺の住人は先生たちに避難を勧めたが、〝死して余栄あり、実に死に甲斐あり〟と芝山巌を去ろうとしなかった。現在2月1日に台湾全土の小学校から大学まで、朝礼後に六氏先生墓地の方位に向かい敬意を表す儀礼や、慰霊祭が執り行われていること。それに、烏山頭ダムを造った八田與一、烏山頭ダムの構造が他に類を見ないこと、セミ・ハイドロリックフィルという石や土を組み合わせてコンクリート以上の強度を生み出す石積工法で出来、16,000kmに渡って張り巡らされた水利設備が嘉南大圳と呼ばれ、いまも5月8日に八田與一記念公園において農業用水建設の恩人として慰霊祭が執り行われている。私は現地で八田さんのビデオ(マンガ含む)を2本購入したので、県人会や同窓会などで放映し、若い人に知ってもらおうと思います。
それから、宝覚寺・台湾人元日本兵軍人軍属3万3千余柱の人々を祀る「霊安故郷」慰霊碑の存在。李登輝元総統の揮毫により「霊安故郷」と書かれ、11月25日の記念日に慰霊祭が挙行されていること、また同じ敷地に戦前台湾で亡くなった日本人居留者約1万4千人の遺骨を納めた日本人墓地(日本人遺骨安置所)がある事などなど。他にも現地の方々による浄財で建立された「保安堂」、台湾第七代総督明石元二郎の功績のこと、このように台湾の方々が勇者や恩人に対する愛情と尊敬溢れる行動や態度は、日本人として深い感謝と敬意を表さずにはいられない気持ちでいっぱいの旅でした。最後に、日華(台)親善友好慰霊訪問団員の皆様と縁が出来たことが私の旅の宝です。台湾謝謝!がんばれ日本!
第13次 団員の声(感想文)全22件
- 凡生を我國に禀くるもの 誰かは國に報ゆるの心なかるべき(谷尾侃)
- 日本人よ台湾に学べ(日高誠)
- 保安堂で結ばれた不思議な縁(松俵義博・松俵茂子)
- 日台は深く地下水でつながっている(永田昌己)
- 「恥ずかしい」と「感謝」の訪問(田中道夫)
- 日本にとって真の友人である台湾(金澤明夫)
- 正に、台湾国あげての、慰霊団受け入れ態勢作りに感謝(下田健一・下田純子)
- ご慰霊の旅に終りはない(日吉淳治・日吉悦子)
- 台湾は日本にとって大切な絆で結ばれた国(中島公明)
- 慰霊訪問は日本を代表する事業(岩本宣善)
- 一度行けば再び訪れたくなる台湾慰霊の旅(佐護美和子)
- 台湾の人たちとのもっと深い心底からの交流を求めて(小濱善和)
- 初年兵の時台南で任務していた叔父に代わって(森下学)
- 念願適った六氏先生墓(古賀誠)
- 宝覚寺に響く「鎮魂の譜」の音色(中村哲)
- 謙虚に学び合い助け合う(小野正明)
- 日本と台湾は精神的には名実共に一国という実感(永石辰郎)
- 戦争がこんなにも身近な旅(石原一二三)
- 台湾に散華の御霊一万余祖国の平和に生きる人待つ 台湾で最も愛される日本人、八田與一を訪ねて(木下嘉平)
- 終戦時まで日本の臣民であったことの誇り(三好誠)
- 馬政権も無視できない慰霊大訪問団へ(反田邦彦・反田由美子)
- 日本にもらった愛を忘れてはならない(頼永博朗)