団員の声(感想文)
「海ゆかば」(鎮魂歌)が外交部に響く
第六班 安河内班 中山茂
私にとって日華(台)親善友好慰霊訪問は3回目で、今回は2泊3日の旅でした。その中で特に感銘深く脳裏に焼き付いたのは、見出しの出来事です。
11月26日、芝山巌神社での六士先生の慰霊式は、天も御霊に感応するかのように、ひとしきり雨の降る中でしめやかに斉行されたのでした。私には、降る雨は六士先生方の感涙ではないかと思われた次第です。私たちは芝山巌を降りて後、林森公園を経て中華民國外交部を表敬訪問しました。
帰朝報告にもあるように、外交部では立派な応接室に案内され、蘇啓誠副秘書長の歓迎の挨拶、小菅団長の答礼の挨拶等があった後、蘇啓誠副秘書長から歌を所望される成り行きとなりました。これに応えて、ソプラノ歌手の森敬惠さんが美しい声で「海ゆかば」を独唱され、団員一同は起立して黙祷したのであります。
この厳粛な雰囲気の中、外交部応接室は、大東亜戦争で英霊となられた元台湾人元日本兵軍人軍属、台湾でお亡くなりになった日本人の慰霊の場に変わった、と私には思われました。このことにより、宝覚寺に祀られた御霊は、中華民國の公的機関・外交部の中で顕彰され鎮められたと理解しますと、この度のことは、慰霊訪問の歴史に残る記念すべき出来事であったと思います。また、その場に居合わせた外交部の方々、訪問団・団員の記憶に永く残ることであろうと思われます。
末筆になりましたが、この旅で色々な方に一期一会の出会いをいただき、また、志を同じくする人との語らいは幸せなひと時でございました。誠に有り難うございました。心より感謝申し上げます。
第14次 団員の声(感想文)全18件
- 『歴史とは虚飾、捏造、歪曲されない真実を後世に伝えていくもの』それが親善友好の絆となる(永石辰郎)
- 台湾との絆・交流を求めて(松俵義博・松俵茂子)
- 日本と台湾の歴史的淵源は深く絆は固い(永田昌巳・永田タマミ)
- 今も心に残る「海ゆかば」(矢ヶ部大輔)
- 懐かしい再会と日本文化の発見(原田泰宏)
- 小さくとも正しき基礎は、その後の発展を約束する(木村秀人)
- アイデンティティを共有した台湾と日本の強い絆(中島公明)
- 台湾教育の事始め―芝山巌事件における六士先生遭難(古賀誠)
- 悲でもなく辛でもない静かな涙で、喉詰まる国歌斉唱(青木繁政)
- 慰霊を中心とし、第一義とする。必要な物は集まってくる(石川秀久)
- 日台の深いつながりには重くて大切な過去がある(桐野隆徳)
- 森先生の「海ゆかば」(新谷章)
- 日本と台湾、生命の絆(中村哲)
- はるか台湾で輝く『警察魂』―義愛公「森川清治郎先輩に捧ぐ」(藤末耕一郎)
- 何とかして日本と日本人を守らなければならない(森敬惠)
- 「海ゆかば」(鎮魂歌)が外交部に響く(中山茂)
- 不思議な糸で引き寄せられる台湾(堂端聖子)
- 御英霊の命が生かされるように(清瀬武子)