団員の声(感想文)

初めての訪問団参加を終えて

第四班 副班長 中村哲

私はこれまで何度か訪台していますが観光が主となっておりました。元駐日大使の許世楷先生の本の中に「台湾は日本人が日本自身を発見できる国です。自分たちの祖先の偉業や歴史を見ることのできるごく身近な隣国なのです」との言葉を知って、親善慰霊はもちろんのこと訪問団に参加して再確認の旅でもありました。今回初めて日華(台)親善友好慰霊訪問団の一員として訪台し、台湾の人々の熱烈な歓迎と暖かいおもてなしに驚きと感謝の気持ちでいっぱいです。最初の訪問地である高雄保安堂では、事前に小菅団長からお話をお聞きしていたとはいえ現地の方の歓迎振りにはびっくりしました。何よりも今回の訪問を通して、日本人としての「心」をお持ちの方々との出会いがとても勉強になりました。

塩水小学校では我々訪問団のために、子供たちが3ヶ月も前から練習していた太鼓や蛇踊りの出迎えを受け、元気な子供たちの笑顔ときれいな瞳に嬉しくて涙が出たのは私だけではないでしょう。[校長先生子供たちありがとう観念」

宝覚寺における慰霊祭および日本人墓地での慰霊式も厳粛に行われ、各地からの参加者の他、一般観光客も積極的に焼香されていたのが印象的でした。今日まで墓地の管理に尽くしてこられた台湾海交会関係者の皆様には、大変なご苦労があったことと思うと頭の下がる思いがいたします。

各地における慰霊式、慰霊祭において国旗に注目し国歌を参加者全員で斉唱し、「海ゆかば」を聞きながらの黙祷、なぜかしら言葉で言い現すことのできない緊張と感激からか目頭が自然と熱くなるのは、日本人としての『血』がなせるのでしょうか。

今日の繁栄と平和の礎となられた御英霊と、戦後の激動の時代を日本精神を心の糧としてがんばって生きてこられた台湾の先輩方には、感謝の気持ちでいっぱいです

潮音時の慰霊式では東京から参加されていました前原様の戦死されたお父上と、奇しくも私の叔父が乗船した艦こそ違え同じように門司港を出港南方に向かう途中、台湾海峡、バシー海峡を無事通過し東シナ海に差し掛かった海上で、敵潜水艦の魚雷攻撃を受け戦死しており、今回、叔父の慰霊をすることができました。このことを帰国後叔母に報告すると涙を流して喜んでくれました。

台湾の皆様とお話していますと『私は今でも日本人です』と異口同音に言われます。ほんとうに古き良き日本が、日本精神が生きているのだなと思いました。

訪問中お世話になりました数多くの台湾の皆様、たくさんのおみやげまでいただき本当にありがとうございました。今後も微力ながら日台友好親善の一翼を担いがんばっていきたいと思います。

第11次 団員の声(感想文)全19件

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