団員の声(感想文)
一蓮托生の日台
第三班 副班長 高原弘之
日本会議の機関誌「日本の息吹」で団員募集の記事を拝見、初参加となった。
以下、慰問について、所感の一端を簡略に述べます。
2日目、台湾最南端ガランピ岬の崖っ縁太平洋とバシー海峡が交叉する海域、敵国アメリカ潜水艦による魚雷攻撃で多数の艦船が撃沈され、今なお多くの英霊が海底に眠っている旨、団長より事前説明有り、献花に続き、身の引き締まる思いで黙祷、後ろ髪を引かれる思いで当地を離れる。
3日目、烏山頭ダムを訪れる。ここ台南市周辺の嘉南平野は、雨季には豪雨の度氾濫、乾季には水不足で作物の育たない不毛の地を、作物の宝庫として生まれ変わらせた、八田與一氏の功績は絶大である。氏の業績は今なお台湾の人々に、最も慕われている日本人の一人であろう。明治の気骨と、飾ることのない性格ではないかと勝手に拝察し、親しみを覚えた次第。
4日目、最大の目的地「台湾人元日本兵軍人軍属戦没者大慰霊祭」に参列の為、宝覚寺に到着。事前に日本人墓地前で慰霊式を斎行。続く主会場の「霊安故郷」の碑前の慰霊式会場で慰霊祭が執り行われた。国旗敬礼、国歌斉唱、「海ゆかば」いずれの曲を聴くにつけ、身の引き締まる思いと、日本人としての揺ぎない誇りを痛感した次第である。
5日目、高砂義勇隊戦没英霊記念碑を慰霊。
高砂族とは台湾原住民十二族の総称である。正確にはタイヤル族で、土地名のウーライとは、ここに住むタイヤル族の言葉で「温泉」を意味する。
戦時に、ジャングル戦に投入された高砂部隊は、勇猛果敢に戦果を発揮し、ジャングル戦における最強の部隊と謳われた。英霊となって霊安故郷に眠る。
この台湾の地で、先人たちの偉業を称え祭られた祠が多数存在、関係団体及び地域社会により維持管理がなされ、毎年法要が執り行われている。
戦後64年を経た今なお、報恩供養の念を持ち続けておられることに、感謝と敬愛の念を禁じえません。
今日の台湾発展に多大のご尽力された元台湾軍人、及びご家族の皆様から、各所で身に余るご厚情、お土産、資料等を賜わり、厚く御礼申し上げます。
最後に今回の慰霊訪問の旅では、大変有意義な体験を得ることが出来ました。
小菅団長をはじめ事務局の方々に大変御世話になり、有り難く厚く御礼申し上げます。
第11次 団員の声(感想文)全19件
- 明治人の偉業とこれに応える現地古老の人々(谷尾侃)
- 異例づくめの感動(金澤明夫)
- 台湾有情(大橋昭仁)
- 慰霊を回復して人は国民になる(梶栗勝敏)
- 第11次日華(台)親善友好慰霊訪問の旅に参加して(篠原章好)
- 2度目の感謝と感激の旅(岩本宣善)
- 第11次日台親善友好慰霊訪問団に参加して(古賀誠)
- 第11次日華(台)親善友好慰霊訪問団に参加して(松俵義博・松俵茂子)
- 一蓮托生の日台(高原弘之)
- 初めての訪問団参加を終えて(中村哲)
- 日華(台)親善友好慰霊の旅に参加して(松下美佳)
- 第11次日華(台)親善友好慰霊訪問団に参加して(永田昌巳)
- 台湾よ永遠なれ(戸田幸雄)
- 台湾の軍属慰霊団に参加して(下田健一)
- 日華(台)親善友好慰霊訪問団に参加して(下田純子)
- 慰霊訪問に参加して日本人より逞しい台湾の人々の気持ちを学びました(日高誠)
- 日華(台)親善友好慰霊訪問の旅に参加して(前原清美)
- 第11次台湾親善友好慰霊訪問の旅に参加して(前原照美)
- 慰霊訪問の感想(力武崇樹)