団員の声(感想文)
『日本の宝』があるうちに
副団長 原田泰宏
4回目の慰霊訪問団でしたが、今回は旅程後半のBコースの参加でした。今年会社を変わったこともありギリギリまで参加を保留にしておりましたが、『いつ行くの?今でしょう!』の心の声に決断し、会社への影響がより少ないBコースに参加した次第です。(Bコースでも十分意義のあるものでした。)
なぜ今なのか。それは、私が【日本の宝】と思っている元日本人である日本語世代の方々が90歳前後のご高齢で、来年は会えない恐れが高まるからです。慰霊訪問の旅でこれらの方々とお会いしお話することも、私にとって重要な参加目的であります。
もう4回目になりますと、顔見知りになる方も増えてきました。一例を挙げますと、1回目、2回目にお会いした元従軍看護婦の4名の方と今回も再会できたこと、待っていただいたことは本当に嬉しかったです。その中のひとり、馮繍笑(日本名・有馬笑美子)さんは、当日転んで手を骨折したにもかかわらず、包帯を巻いた痛々しい姿で参加されていました。しかし、そのことはおくびにも出さず、再会を喜ばれていたことは感激しました。
別れる間際まで、『日本よもっとしっかりせよ』と励まされます。その心底は今の日本人以上に日本の事を心配して下さっています。私はこれらの声に応えなければならない、では何ができるかと自問しています。
訪台し、日本語世代の方々と接し色々な話を聞くと、本当の生の日本人の姿が少しづつイメージされます。それは戦前の日本人であり、本来の日本人に近い姿だと思っています。これらの姿に自分自身が少しでも近づけるよう精進し、後継者へ伝えたいと思っております。次回も慰霊を行い、先人のご苦労に感謝と尊崇の念を捧げ、また台湾の方との交流を図るとともに、日本語世代の方々の期待に添えられる報告ができるように頑張りたいと思っています。
余談ですが、台北にある日本語・日本文化そのものでケアするデイケアセンター「玉蘭荘」があります。天国へ召される前に、本人にとって心地よい日本語で心の安寧を整えていただくことを目的にされているところです。週2回開催されており、日本人が訪ねて来られてお話されることを待っておられます。ご興味がある方は私までご連絡ください。
最後に、小菅団長はじめ事務局及び関係者の皆様に大変お世話になりました。また次回もよろしくお願いいたします。
第15次 団員の声(感想文)全14件
- 台湾は何回訪問しても胸に刻まれ、各地の思い出と名残りも盡きない感動の訪問団(永石辰郎)
- 台灣によせる強い思い(松俵義博・松俵茂子)
- 台灣先住民たちの民族の誇り(永田昌巳・永田タマミ)
- 日本と台湾を結びつける「天皇陛下万歳」(木村秀人)
- 台湾に学ぶ日本人の誇り(吉武勲)
- 『日本の宝』があるうちに(原田泰宏)
- 軍歌は日本と台湾がひとつの国として過ごした頃の思い出(桐野隆徳)
- 旅行ケースに日の丸を納めての訪台(村山淳)
- 教育の正常化を目指して(井上誠二)
- 海の彼方のニッポンへ(石川秀久)
- 慰霊訪問はご縁をつくり、深める場所(松下美佳)
- 15年の魂の交流を実感(永濱浩之)
- 台灣よありがとう(中村哲)
- 多くの気づきを与えてくれた慰霊訪問(佐竹聖子)