第16次 帰朝報告

期間:平成26年11月22日(土)~11月26日(水)

参加者:48名

11月25日(火)

この日は慰霊訪問の最大の目的である「原台湾人元日本兵軍人軍属戦没者大慰霊祭」に参列するため宝覚寺を訪れました。参列に先立ち、境内の一隅にある日本人遺骨安置所(日本人墓地)で慰霊式を斎行しました。墓前に整列すた後、国旗敬礼、国歌斉唱、黙祷、献花、永田昌巳副団長の挨拶に続いて、団員全員がお線香を上げて1万4千余柱のご冥福をお祈りしました。

慰霊式を終えて慰霊祭の席に就くと、今年も遺族の方々の姿が少なく、私たち訪問団の参列が一際目を引きました。戦後70年近く経ち関係者の皆さんの参列が減ってゆくのは致し方ない面がありますが、末永くこの慰霊祭を継続してゆくためには若い世代への継承が喫緊の課題だと改めて思いました。

今年も格調高かった祭文

ご位牌安置の後、主宰者代表の台灣台日海交會の簡會長の挨拶、小菅団長の来賓挨拶に続いて祭文奏上が行われ、今年も小菅団長が務めました。今年の祭文も、71年前の大東亜会議における共同宣言を冒頭に引き、その完遂に命を楯に決然起こって散華された同胞3万3千余柱を顕彰する格調の高い内容で、多くの参列者に感銘を与えました。毎年、参列者から祭文を下さいとの声があった為、今回は祭文を日文と中文で参列者に配付しました。

続いて鶴澤さんが「君が代」を奉納され、境内に響き渡る歌声に御霊もお喜びになられたことと思います。

慰霊祭が終わると、台湾の皆さんを交えて記念写真を撮り、境内を散策した後、台中市内の孔子廟に立ち寄り、孔子ゆかりの書や絵画を堪能しました。孔子廟を出発して中日海交協会主催の歓迎昼食会会場に着くと、林政徳会長はじめ多くの会員の皆様が温かく出迎えて下さいました。林会長の歓迎の挨拶、小菅団長の答礼の挨拶に続いて、原田泰宏副団長が「鶴亀」の仕舞いを披露されて開宴となりました。北京ダックをはじめ美味しい料理が次々と運ばれて来る中、林会長のアコーディオンに合わせて合唱も加わり、賑やかな歓迎会となりました。大いに盛り上がる中、名残りを惜しみつつ、次の訪問地濟化宮へと向かいました。

献花式で鶴澤団員が「君が代」を奉納

新竹縣の山中にある濟化宮に到着すると謝鏡清董事長はじめお宮の皆さんが待っておられ、早速本殿へと足を運びました。神前での献花式では鶴澤さんが「君が代」を奉唱され、心に染み入る調べにご英霊も喜ばれたことと思います。その後、靖國神社から分祀された4万余柱の霊璽が整然と安置されているお堂を案内していただき、社務所前で黄粉をまぶした美味しいお餅とお茶をご馳走になりました。ひと息ついてから門前で記念写真を撮り、お宮の前のお店で珍しいお土産を買い求めた後、新幹線の新竹駅を目指しました。新竹駅で新幹線に乗り換えて30分余りで台北駅に到着し、そこから専用バスで台日文化經濟協會主催の歓迎夕食会会場へと向かいました。

会場には黄天麟会長の代理の方廖水蓮副会長をはじめ呂昌平秘書長や役員の方々が待ち受けておられ、副会長の歓迎の挨拶、小倉和彦副団長の答礼の挨拶の後開宴となりました。各テーブルの役員の方とも話しが弾み、ビールや紹興酒の心地良い酔いも手伝って和やかな会食会となり、あっという間に2時間が過ぎました。会場を後にした一行は、初日と同じ慶泰大飯店にチェックインし、希望者は足裏マッサージや夜市見学に繰り出しました。士林夜市はいつもの賑わいで、団員の中には店員と値段交渉をして値引きしてもらった人もいました。45分程散策を楽しみ、今年も台湾のパワーをいただいてホテルへ戻りました。

(文責:原田和典)

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