第18次 帰朝報告
期間:平成28年11月22日(火)~11月26日(土)
参加者:50名
11月22日(火)
今次訪問団員50名のうち、22日福岡出発の32名は、8時に福岡空港国際線出発ロビーに集合した後、特別待合室で出発式を行いました。訪問の目的、意義、役員の紹介、注意事項の説明、記念写真の撮影を手短かに済ませ、出国手続きを終えた一行は、4泊5日の旅の期待を胸に、10時55分チャイナエアライン111便で空路台北へ向けて出発しました。
機内食をいただき寛いでいるうちに、現地時間12時35分に桃園国際空港に到着しました。入国手続を済ませて空港待合室に出ると、今回で11回目となるガイドの簡添宗さんや新亜旅行社の皆さんが温かく出迎えて下さいました。現地合流組の2人ともうまく合流し、一行は専用バスで早速、最初の訪問地である海明禅寺へと向かいました。
遺骨と遺影の前で慰霊式を斎行
新北市樹林区にある海明禅寺は、富田直亮陸軍少将をお祀りする禅寺で今回が初めての訪問です。道路が狭く門前まで大型バスが乗り入れることが出来ないため、途中で3台のマイクロバスに分乗して辿り着きました。本堂をお詣りした後、再びマイクロバスで納骨堂へと向かいました。
納骨堂で読経が行われた後、僧侶に先導されて、小菅亥三郎団長がお遺骨と遺影を納骨堂からお預かりして祭壇に安置しました。小雨の降る中、祭壇の前に整列した一行は、国旗敬礼、国歌斉唱、黙祷、団長による献花の手順で粛々と慰霊式を斉行しました。団長の挨拶の後、各自献香し、お遺骨と遺影を納骨堂にお返しして慰霊式を終えましたが、静まりかえった境内で営まれた式は、まさに法要と呼ぶに相応しい感動を与えました。
海明禅寺を後にした一行は、中華民國外交部を表敬訪問しました。出迎えて下さったのは蔡明耀亜東関係協会秘書長で、歓迎の挨拶で、東アジアの平和と安定のためには台日の関係強化が重要であること、いわゆる日本語世代が高齢化していることが大きな懸念であり、今後は若い世代の交流を強めていきたいと強調されました。また小菅団長も答礼の挨拶で、後藤新平の「財を遺すは下事業を遺すは中人を遺すは上なり」という言葉を引用して、後継者の育成が喫緊の課題だと応じられました。その後、質疑応答と役員の紹介があり、最後に全員の名刺交換で1時間弱の表敬訪問を終えました。帰り際、外交部の玄関前で蔡秘書長も交えて記念写真を撮り外交部を後にしました。
台湾の政権交代で意気軒高
外交部の表敬訪問を終えた一行は、昨年と同じ会場の「紫都」で黄文雄先生主催の歓迎夕食会に臨みました。会場に着くと黄先生が満面の笑みで私たちを出迎えて下さり、6月の台湾特別講演会以来の再会を喜び合いました。会場には黄先生の知己の皆様がお集まりで、中にはアメリカからわざわざこの日のために帰国された方もおられました。乾杯の音頭をとられたのは黄天麟台日文化経済協会会長で、今年は先約が入っていたため協会の皆様との会食を行程に入れることができなかっただけに、お目にかかれて大変嬉しく思いました。宴の中の話題の中心は何といっても台湾の政権交代です。第17次のこの会場での予想通り、蔡英文氏が1月の台湾総統選で勝利し、國民党政権から民進党政権へと交代しましたので、皆さん一様に意気揚々としておられ、台湾の将来に大いに期待しておられる様子を心から感じました。明るい話題で話も弾み、もっとゆっくりしたかったのですが、翌日は朝が早いこともあり名残を惜しみつつ宿泊先の慶泰大飯店に戻りました。
(文責:原田和典)