第18次 帰朝報告
期間:平成28年11月22日(火)~11月26日(土)
参加者:50名
11月26日(土)
200数段の階段を父を背負って登る親孝行
最終日のこの日は、士林にある芝山巌を訪れ、土匪の凶刃に斃れた六士先生の供養を行いました。芝山巌は小高い丘で、その頂き付近にお墓と碑があり、急な階段を登っていかなければなりません。実は今回、大正8年生まれの沼田岩夫氏が車椅子で参加されていましたが、息子さんの沼田真清氏がお父様の望みを叶えてあげたいということで、200数段の階段をお父様を背負って登っていかれました。まさに「父母ニ孝ニ・・」そのもので、頭の下がる思いがしました。
「学務官僚遭難之碑」の前に整列した一行は、国旗敬礼、国歌斉唱、黙祷を行い、教育界を代表して福田章枝さんが献花されました。福田さんは挨拶の中で教育の大切さと大変さを語られ、多くの共感を得ました。
慰霊式を終え下山した一行は、二二八記念公園を訪れました。二二八事件で虐殺された台湾民衆の無念さは察するに余りあり、静かに心の中でご冥福を祈りました。
その後、市内のレストランで飲茶の昼食をいただきました。乾杯の音頭を取られた沼田真清氏が、若い頃のお父様との葛藤を話されたのを聞いて、それが故に今の親孝行があるのだろうと感じました。
昼食を終えた一行は、土産物店に立ち寄ってショッピングを楽しんだ後、桃園国際空港へと向いました。空港に着くと搭乗手続きを済ませ、5日間お世話になったガイドの簡さん達に厚くお礼を述べ、来年の再会を約して別れました。空港を離陸したチャイナエアライン110便は19時35分に無事福岡空港に着陸しました。入国手続きを済ませ、空港ロビーで簡単な解散式を行い、全員の無事の帰国と台湾の皆様方の心温まるおもてなしに感謝し、沢山のお土産や想い出と共に、1月の帰朝報告会での再会を楽しみに家路につきました。
(文責:原田和典)