第16次 帰朝報告
期間:平成26年11月22日(土)~11月26日(水)
参加者:48名
11月23日(日)
ホテルで早目の朝食を摂えった一行は、台北駅から新幹線で目まぐるしく変わる車窓の風景を楽しみながら南下して台南駅に到着しました。そこで専用バスに乗り換えて烏山頭へと向い、八田與一祈念館で八田與技師の偉業を紹介したDVDを鑑賞して、今も台湾の方々から尊敬される氏の生涯に思いを馳せました。その後、ダム建設の過程で亡くなられた日本人41名と台湾人92名の名前が分け隔てなく死亡順に刻まれている殉工碑の前で献花式を行いました。沖縄から参加の富原浩さんが献花の後、来年も仲間を募ってぜひ参加するに値する訪問団だと話され、感謝の気持ちで胸が一杯になりました。
湖畔に着いた一行は、八田ご夫妻の墓前に整列し、国旗敬礼、岡田敏江さんの澄んだ声に合わせての国歌斉唱、黙祷に続いて原田泰宏副団長が献花後挨拶をして慰霊式を終えました。その後、ダム建設当時の八田技師の住家等を再現した八田與一記念公園を散策し、次の訪問地屏東の東龍宮へと向かいました。
田中将軍所望の「海ゆかば」を熱唱
東龍宮に着くと地元の方々による爆竹や太鼓で歓迎されました。昨年の訪問時改築の為の地鎮祭が執り行われ、私達も鍬入れをさせていただきましたが、廟の周囲に足場が組まれ工事の途中でした。廟の前で国旗敬礼、国歌斉唱、黙祷、献花をした後、福岡から持参した「眞刀」を奉納しました。福岡での出国、台北での入国の際いろいろと手間取っただけに無事奉納が終わった時は感無量でした。その後、少し不思議なことが起こりました。団員の鶴澤さんが御神体の田中綱常勝軍から「海ゆかば」を所望され、突然歌われたのです。同時に廟主の石羅界さんも田中将軍の声を聞かれ、初対面で面識のない鶴澤さんに近寄ってお願いされたのです。本当に不思議なことで、田中将軍もご満悦だったろうと思います。
爆竹、花火に見送られて出発した一行は、一路高雄を目指しました。高雄に着くと黄明山台湾支部長ご夫妻がご家族や親戚の方々と出迎えて下さり、歓迎の夕食会となりました。お土産の交換が済むと、黄支部長の挨拶、小菅団長の答礼を黄事務局長の通訳で交わした後、和やかな会食となりました。故郷へ里帰りしたような心安さも手伝って酒盃を重ね、岡田、鶴澤両歌姫の美声に酔いしれて、あっという間に3時間が過ぎました。来年の再会を約してバスに乗り込み、家族の皆さんと手を振って別れを惜しみながら、宿泊先の華王大飯店へ帰りました。
(文責:原田和典)