第12次 帰朝報告
期間:平成22年11月22日(月)~11月26日(金)
参加者:46名
11月24日(水)
3日目の最初の訪問は塩水小学校です。昨年、私達の為に3ヶ月間も練習をして待ってくれていたにもかかわらず、1時間も子供達を待たしてしまい、申し訳なかったという反省から、今年は1番最初の訪問にしました。小学校に到着すると劉信郷校長先生をはじめ大勢の児童が待ってくれていましたが、その中に、昨日の歓迎昼食会を開いて下さった何怡涵・陳清華ご夫妻の姿もありました。
龍舞と楽器の演奏に感動
先ず小学校高学年の子供達が龍の舞を躍動的に披露してくれました。ぴったりと全員の息の合った踊りをかたずを呑んで見守っているうちに、大変だったであろう練習を思い、目頭が熱くなりました。次に、赤いベレー帽とスカートの幼稚園児による太鼓やシンバルの演奏、更に小学校低学年の子供達の勇壮な演奏と続いて、歓迎会は盛り上がりを見せました。子供達と記念写真を撮った後、校長先生の案内で、出来たばかりの和風の教室に入り、記念品を交換した後、映像を使った学校紹介を見ました。真新しい教室を使うのは私達が第一号と聞き、気を使って下さっているのだなあと感動しました。その後校内にある神社に二礼二拍手一礼で参拝しましたが、昨年奉納した願い事を書いた竹を発見し、1年前を懐かしく思い出しました。この間、無邪気な子供達に名刺をせがまれ、大盤振る舞いをしましたが、大切に保管して将来台湾の要人になった時にひょっこり見せてくれたら嬉しいだろうと想像したりしました。塩水名物のラーメンをお土産にいただき、明るい子供達の笑顔に見送られながら、塩水小学校を後にしました。
子供達に元気をもらった一行は、ラバウル会の皆さんが待っておられる台中市を目指しました。ラバウル会の王春茂会長がぜひ自分達の会でも歓迎したいとかねてより申されていたのですが、今回初めて実現しました。会長ご夫妻以外は殆んど初対面の方々でしたが、すぐに打ち解けて戦地での話や健康の話題に花が咲き、あっという間に二時間が過ぎました。
宝覚寺をゆっくりと散策
ラバウル会の皆様と別れた後、本来は台中市政府を表敬訪問する予定でしたが、出発直前に台湾の5大都市選挙の準備で忙しく十分な接遇ができないので今回は見合わせたいとの連絡があり、急遽宝覚寺の見学に切り替えました。宝覚寺に着くと、明日の慰霊祭の準備が整っていましたが、境内は他の団体客も含めそれ程人影が多くなく、ゆっくりと散策できました。毎年訪れていますが、いつもは慰霊祭が終ると記念写真を撮って次の懇親会場へと慌しく移動し、時間的な余裕がなかったのですが、今回は閑かな境内を心ゆくまで堪能できました。宝覚寺本殿を包み込むように大きな屋根がしつらえてあり、台湾の方々の宝覚寺を大切に保存しようという暖かい心根を感じることができたのがとても印象的でした。
乙プランの団員と無事合流
宝覚寺を後にした一行は、この日の宿泊先である通豪大飯店で、2泊3日の乙プランの11名の団員と合流しました。乙プランの皆さんと名刺交換や自己紹介をして、ホテルで一息ついた後、総勢46名の大部隊となった一行は、台湾台日海交会主催の歓迎会に臨みました。2列縦隊で会場に入場すると、林徳華会長をはじめ顔馴染みの会員の皆様が拍手で迎えて下さいました。海交会の皆様と混在の席に着くと、林会長の挨拶に続いて、小菅団長、海原会の渋井氏、石川県海交会の湊氏がそれぞれ挨拶をされて、開宴となりました。旧知の方が多く、初参加の方も直ぐに打ち解けて、談笑やカラオケに興じましたが、その中に海交会会員であった故林渓和氏の娘さんの林瑜娟さんと娘婿で前回と前々回DVDを制作してもらった蔡國惠さんの姿があり、想い出話に花を咲かせました。ただ、年々日本の戦友会の皆さんの参加が少なくなっているのが気がかりで、それだけに80歳代から30歳代まで幅広い参加者を擁する慰霊訪問団の存在意義は大きいと感じました。
翌日の宝覚寺での再会を約して海交会の皆さんと別れた一行は、台湾名物の台中市の夜市見学に繰り出しました。珍しい食材やフルーツ、衣料品等の露店が軒を連ねる夜市をそぞろ歩きしながら、休日の前だけではなく、毎晩開かれている夜市に集う人々の活力が、中国と対峙して渡り合う台湾の原動力となっていることを今年もまざまざと感じました。小一時間の心地よい散策の後、ホテルに戻ると中日海交協会の胡順來会長が、団員へのお土産のビーフンと龍眼を持って待っておられました。お礼を述べて受け取りましたが、翌日の懇親会での再会を楽しみにお嬢さん、お孫さんと一緒に愛車に乗って帰られました。
(文責:原田和典)