第19次 帰朝報告
期間:平成29年11月22日(水)~11月26日(日)
参加者:62名
11月26日(日)
親密さを深める台日文化經濟協会
最終日のこの日は、士林にある芝山巌を訪れ、明治29年1月1日、土匪の凶刃に斃れた楫取道明先生以下6名の先生方の慰霊式を行いました。旧芝山巌神社跡に建てられた「学務官僚殉難之碑」の前に整列した一行は、国旗敬礼、国歌斉唱、黙祷を行い、田口俊哉氏が代表して献花、挨拶をして式を執り収めました。
六士先生の難にもかかわらず、その後も「台湾の教化は武力の及ぶ所ではなく、教育者が万斛の精神を費やし、数千の骨を埋めて始めてその実効を奏すことができる」と続々と教育者が台湾に渡り、国語伝習所が作られ、領台開始の僅か3年後には台湾全土に公学校がつくられ、その精神は現在も台湾教育界では「芝山巌精神」として引き継がれています。その先駆けとなった六士先生のお墓にお参りを済ませて下山した一行は、恵濟宮の山門で記念写真を撮り、芝山巌を振り返り、台湾教育に尽力された先生方のご遺徳を偲びました。
その後、台北市内に戻り、土産物店でショッピングを楽しみ、台日文化経済協会主催の歓迎昼食会に臨みました。日曜日の昼間にもかかわらず、黄天麟会長をはじめ、数名の幹部の皆様に歓待していただき、頭の下がる思いでした。黄会長の歓迎、小菅団長、横尾秋洋顧問の答礼の挨拶の後、会食となり、各テーブルに配席された協会幹部の皆様を交え、美味しい海鮮料理に舌鼓を打ちながら、親交を深めました。飛行機の搭乗時間の関係でゆっくりと時間が取れず、申し訳なく思いましたが、充実した時間を過ごさせていただきました。日曜日にもかかわらず私共の行程に合わせて歓迎会を催していただいたことに心から感謝すると共に、今後益々友好の絆を強固なものにしてゆかねばとの思いを新たにしました。
協会の皆さんと別れた一行は、桃園国際空港へと向いました。空港に着くと搭乗手続きを済ませ、5日間お世話になったガイドの簡添宗さんや瞿紹成さん達に厚くお礼を述べ、来年の再会を約して出国ゲートへと向いました。
空港を離陸したチャイナエアライン116便は19時45五分に無事福岡空港に着陸しました。入国手続きを済ませ、空港ロビーで簡単な解散式を行い、全員の無事の帰国と台湾の皆様方の心温まるおもてなしに感謝しました。そして、沢山のお土産や想い出と共に、1月の帰朝報告会での再会を楽しみにして家路につきました。
(文責:原田和典)