第14次 帰朝報告

期間:平成24年11月22日(木)~11月26日(月)

参加者:38名

11月26日(月)

雨の中で六士先生の慰霊式

訪問最終日はあいにくの雨模様でしたが、芝山公園にある六士先生の墓所を訪れました。足許が悪いので、お墓ではなく「学務官僚遭難之碑」の前で慰霊式を斎行しました。雨の中、国旗敬礼、国歌斉唱、黙祷に続いて、副団長の矢ケ部大輔福岡教育連盟執行委員長が教育関係者ということで、献花、挨拶をされました。第4次訪問の時、それまで降っていた雨が私達が芝山公園で慰霊式を実行している間だけぴたりと止むという奇跡が起こりましたが、今回は奇跡は起こりませんでした。しかし雨の中でもきちんと定石を貫いたという満足感を皆抱いて下山しました。

中華民國外交部で「海ゆかば」の独唱と黙祷

芝山公園を後にした一行は、中華民國外交部を表敬訪問しました。広いレセプションルームで接遇されたのは、蘇啓誠亜東関係協会副秘書長でした。流暢な日本語で日台両国の現状や今後の展望を含めて挨拶されたのに続いて、小菅団長が団員1人が日本国民300万人を代表して訪問しており、日本政府が台湾に礼を尽さないなら私達がやると強い決意を答礼の挨拶で述べました。そして今回予期せぬハプニングが起きました。小菅団長が団員の一部を紹介する中で、森先生が歌手であることを披露すると、蘇副秘書長が「1曲どうですか」と勧められました。そこで「海ゆかば」を歌うことになり、森先生の独唱に合わせて、団員一同起立して黙祷しました。恐らく外交部で「海ゆかば」を歌い、黙祷するのはこれが最初で最後だろうと思います。

約1時間の会見を終えた一行は、蘇副秘書長を交えて記念写真撮影をした後、次の訪問地である林森公園へと向かいました。

陳玉梅台北市議から鳥居の説明

昨年初めて林森公園を訪れましたが、今年は公園内に明石元二郎台湾総督と乃木希典大将の母上の鳥居の復元に尽力し、実現させた陳玉梅台北市議が直々に説明をして下さいました。激しい雨の中、公園で私達を待っておられた陳市議と関係者の方々は、私達が到着するや、雨が激しいので来られないかもしれないと思っていましたと苦笑しながら、矢継ぎ早に復元の経緯や意義を説明されました。雨の中、約束をきちんと守られた市議故に、鳥居の復元も成立したのだろうと確信しました。

蔡焜燦先生と黄文雄先生を交えての昼食

林森公園を後にした一行は、台北市内のレストランで昼食を摂りましたが、この席に蔡焜燦先生が駆けつけられました。先生とは第12次訪問でお会いして以来、2年振りの再会です。先生は会場に着くと「きょうは手ぶらで来たので、飲み物代は手土産代わりに私がおごります。」と言われ、豪放磊落振りを発揮されました。席に着くと、ユーモアたっぷりに挨拶をされ、皆の笑いを誘いました。計らずも、蔡先生と黄文雄先生が同席されての昼食となり、とても良い思い出になりました。

昼食を終えるとお土産店に立ち寄り、日本で帰りを待ちわびておられる方へのお土産を買って、空港へと向かいました。羽田空港行きの5名の団員と松山空港で5日間の貴重なご縁に感謝しつつ別れ、残り32名の団員は桃園空港に到着しました。搭乗手続を済ませると、5日間お世話になったガイドの簡さんと黄事務局長に厚くお礼を述べ、来年の再会を約束して出国ゲートへと進みました。

一行を乗せたチャイナエアライン110便は17時35分空港を飛び立ち、日本時間20時40分に無事福岡空港に着陸しました。入国手続を済ませた一行は、空港ロビーで簡単な解散式を行い、全員の無事の帰国と台湾の皆様方の心温まるおもてなしに感謝しつつ、沢山のお土産と思い出を抱え、1月の帰朝報告会での再会を約して帰路につきました。

(文責:原田和典)

帰朝報告の系譜

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