第19次 帰朝報告
期間:平成29年11月22日(水)~11月26日(日)
参加者:62名
11月23日(木)
義愛公に元警察官の堀純生氏、根之木昭憲氏が献花
ホテルで朝食を摂った後、一行は8時21分台北駅発の台湾高速鉄道(新幹線)で嘉義まで南下しました。嘉義駅で専用バスに乗り換え、この日の最初の訪問先である富安宮を訪れました。嘉義縣東石郷にあるこのお宮は、地元民に敬慕された「義愛公」こと森川清次郎巡査をお祀りしており、早速巡査の御霊の平安を祈って慰霊式を執り行いました。式では福岡県警の元警察官の堀純生氏と根之木昭憲氏の献花に続いて、小菅団長が祭文を奏上しました。堀純夫氏は、慈愛に満ちた森川巡査を称える挨拶をされ、団員の皆さんの共感を得ました。慰霊式の後、森川巡査の住居跡やの功績を称えたレリーフ等を見学し、地元の方々に盛大な爆竹と共に見送られながら富安宮を後にしました。
創立百二十年の鹽水國民小學を訪問
レストランで昼食を摂った後、台南へ向い、鹽水鎮にある八角樓を訪れました。八角樓は伏見宮貞愛親王殿下が鹽水港に上陸された際、ご宿舎とされた所で、台南の豪商であった葉連成が建てた歴史的建造物です。敷地内には「伏見宮貞愛親王御遺蹟鹽水港御舎営所」と記された石碑が建っています。一行が見学している時、葉一族の末裔である葉璽修という老人が樓にまつわる話しをして下さり、参考になりました。お歳を伺うと大正14年生れで93歳ということでした。
八角樓の見学を終えて次に向ったのは近くにある鹽水國民小學です。ここは、第14次訪問以来、5年振りの所です。校内の資料館に案内され、廬彦賓校長先生の歓迎の挨拶をいただき、小菅団長と教員の福田章枝さんが感謝の言葉を述べました。この小学校は明治31年の創立で、校内には鳥居、参道、石燈籠を備えた「鹽水國小神社」があります。全員で、竹の短冊に願い事を記して奉納し、参拝して訪問を締めくくりました。校長先生と無邪気な子どもたちを交え写真を撮り、校門脇の樹齢百年を越す黒板木にも別れを告げました。
小学校を後にした一行は、台南市へと向かい、次に飛虎将軍廟を訪れました。激しく鳴り響く爆竹の音と共に、多くの地元の方々が出迎えて下さいました。廟の前に整列し、訪問団の作法に従って慰霊式を斎行し、小菅団長が祭文を奏上し、団長、団長代行による献花、横尾秋洋顧問をはじめ、団長、副団長による献香を行いました。その後、団員各自が献香し、廟内を見学し、準備されたぜんざいを美味しく戴きました。廟の前で記念写真を撮り、再び爆竹の音に見送られながら廟を後にし、一行を乗せたバスは高雄へ向いました。
松俵常任顧問に代わって義弟の倉田光男氏が献花
高雄では、保安堂を訪れました。趙麗恵さんをはじめ、地元のみなさんの温かいお出迎えを受け、大日本帝國海軍軍艦の艦長の鎮魂の慰霊式を執り行いました。国旗敬礼、国歌斉唱、祝詞奉納の後、保安堂にゆかりの深い松俵義博常任顧問の代理として義弟の倉田光男氏が献花と挨拶をされて執り収めました。今回は松俵顧問が残念ながら参加できず、義弟の倉田光男氏に保安堂での慰霊式を託しておられましたが、感動的なご挨拶をいただき、無事大役を果され、ご英霊もよろこばれたことと思います。慰霊式後は心温まる茶菓の接待を受け、来年の再会を約してお暇乞いをしました。
約束の時間よりも少し遅れましたが、黄明山、葉美麗台湾支部長ご夫妻による歓迎夕食会に参加させていただきました。いつものように、支部長のご家族をはじめ林信一台湾支部事務局長やご親類の皆さんが大勢お見えになっていて、一家総出の歓迎でした。黄支部長の歓迎の挨拶、小菅団長の挨拶に続いて今年も林事務局長の愛娘の愛子ちゃんが美しいバイオリンの音色を披露してくれました。会食が進むにつれて、あちこちのテーブルで談笑の花が咲き、故郷に帰ったような心地よい感覚に浸りながら、楽しいひと時を過ごさせていただきました。2時間あまり交流を深めた後、名残を惜しみつつ来年の再会を約して、宿泊先の華王大飯店に戻りました。
(文責:原田和典)