夜市(臺北・士林區)
エピソード - 士林夜市 ~ 観光化された台湾最大の夜市
もとは「慈誠宮」の門前市
士林夜市は台湾で最大の夜市である。観光化された夜市のために観光客が非常に多いのが特徴でローカル感は感じられない。夜市の名が示すように夕方になると常設店舗の前などの路上に小吃(シャオチー)と呼ばれる飲食物や衣料品、生活雑貨、遊戯などの様々な屋台が所狭しと出店し、多くの来客で賑わう。
元々、この区域は基隆河を介して艋舺(もうこう)や大稻埕(だいとうてい)へ士林近郊の農産物を輸送する交易の場として栄えていた。最初は媽祖を祀った「慈誠宮」の門前の広場に夜市が立っていたが、日本統治時代の明治42年(1909)に「士林市場」が作られると従来の夜市の区域に加え、市場の場外にも夜市が展開するようになった。
台北市政府は、明治42年(1909)開場の士林市場の老朽化による衛生・安全上の問題のため、大規模改修を進めるため、平成14年(2002)10月14日に同市場を閉鎖し、代替施設として剣潭駅前に「新士林市場」を設置した。市場にあった飲食店の多くは臨時市場に移転した。平成23年(2011)12月25日に従来の士林市場を改修・拡大した「新士林市場」が開業し、昔ながらの雰囲気をそのままに、安全かつ衛生的な環境でショッピングや飲食が楽しめるようになった。
士林夜市は地下と地上に分かれており、昼間は地下の店舗が賑わい、夜になると地上の夜市が賑わっているのが特徴である。
(文章:五郎丸浩/第20次結団式)