國史館臺灣文獻館

エピソード - 國史館台湾文献館

台湾の全てを記録

台中市内から車で1時間半の南投市中興新村にある台湾文献館。ここには台湾に関するあらゆる資料が集められている。「台湾の全てを記録し、後の世に残すこと」これが台湾國史館の使命である。

文献大樓、文物大樓、史蹟大樓の巨大な3棟からなるこの台湾文献館。戦後間もない昭和23年(1948)、政府は、台湾に関する資料文献を保存し、国家のために役立てようと「台湾省通志館」を設立した。その後、幾度かの変革を経て、平成14年(2002)には台北にある國史館に組み込まれ、國史館台湾文献館に改名、台湾総統府直轄機関となったのである。

この文献館は文献大樓、文物大樓、史蹟大樓によって構成され、日本統治時代から戦後にかけての数多くの政府関連資料に加え、歴史、文化、史蹟、民族、芸術、宗教等、あらゆる分野の書籍、資料が保存されている。また、台湾各地に眠る石碑の拓本を収集したり、地名の由来を調査し「地名字典」を作成。生活用具や原住民の文物を調査、収集する等のフィールドワークも盛んに行なっている。

文献大樓には、図書館や古書室、日本時代の特別資料室、コンピユーター室があり、一般の人でも資料を閲覧できるようになっている。文物大樓は民族博物館になっており、台湾の歴史、民族の歴史を通じ、人の一生をテーマにビジュアル的に楽しみながら歴史や風俗を理解できるようになっている。

中国の宮殿を模した史蹟大樓は台湾の歴史博物館で、原始時代から、オランダ、スペイン、清、日本による統治時代の流れ、そして二二八事件など、歴史上の重大事件が、各部屋のテーマにそって丁寧に説明されている。

広い庭園も自慢の台湾文献館。ここには、ゆったりとした時間が流れている。

(文章:五郎丸浩/第20次結団式)

お問い合わせお問合せ