沈芳以・呉月雲ご夫妻

エピソード - 沈芳以・呉月雲ご夫妻 ~ 歓迎の夕食会に団員全員をご招待

新しい訪問先開拓に尽力

平成16年(2004)6月20日、台湾台日海交聯誼会の財務組長の沈芳以氏と奥様の呉月雲さんが事務局を訪問された。そして、平成17年(2005)11月25日の第7次訪問訪問の際、宝覚寺での慰霊祭後の夜に台中市の「上海大楽園」において歓迎夕食会をご夫妻で催され、団員全員をご招待して下さった。会場はとてもロマンチックな異国情緒漂う素敵なお店であった。料理も上品で雰囲気もよく、私たちのために最高のおもてなしをしようという沈ご夫妻の配慮をつくづく感じた次第である。

また、第8次訪問の折には南投県の國史館台湾文献館をご紹介下さり、調査のため別動隊を案内して下さった。更に、布袋港にある貞愛親王殿下登陸記念碑の詳細な資料をお送り下さり、訪問団の新しい訪問先開拓にご尽力して頂いた。それを受け、平成19年(2007)の第19次訪問時に布袋港にある貞愛親王殿下登陸記念碑を訪問することになった。

古びた人家の間の細い道を入って行き着くと数坪の空き地があり、立派な碑はそこに建っていた。布袋の文化協会の方が数人お見えになり出迎えてくれた。私たちが回向している間、小柄な若い女性が記念写真を撮ってくれたが、別れしな、この女性が沈芳以氏の娘さんと判って二度びっくりしたのである。

実はこの碑を訪問することを勧めてくれたのが沈氏で、ご自身が案内される予定であったという。ところが、直前になって肝臓病で入院され、それが叶わないためにわざわざ娘さんを遣わされたのであろう。後日談であるが、沈氏は12月25日に他界される前、娘さんからこの時の写真を見せてもらって涙を流されたそうである。あの時の娘さんは将に沈芳以氏の分身だったと思われてならない。今はただご冥福を祈るばかりである。

(文章:五郎丸浩/第20次結団式)

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