德生長老教會

エピソード - 徳生長老教会 ~ 許國雄先生安息告別禮拜

巨星墜つ

平成14年(2002)5月20日、私たち訪問団の生みの親、育ての親といっても過言でない許國雄博士が、肝不全のため80歳の天寿を全うされた。同年6月8日、高雄市の徳生長老教会で葬儀が斎行され、小菅団長が参列した。

平成11年(1999)3月に初めて実行した第1次訪問の際、私たちのバスを東方商工専科学校の校門までお出迎えになり、同校生徒によるブラスバンドまで陣立てて訪問団一行を歓迎して下さったことが、つい昨日のような気がする。それに続く同校教職員との交歓会、講演会、学校見学会、午餐会では持ち前のエネルギッシュでユーモア溢れるお人柄で団員一同すっかり魅了され虜にされたものである。

その後、第2次、第3次と続く訪問の際も私たちへの接し方は第1次と全く変わりなく、そのご人徳に先生の自己修養の歩みを感じたものであった。超人的といってもよいスケジュールに秒刻みで身を投じておられたにも拘わらず、私たち一行のためには「365分の1」年もの時間を捧げてくださいました。それだけに、日華・日台の心の交流事業に心血を注いでおられたのだと拝察したものである。

私たち日本人よりはるかに日本人であられた先生は、第1次訪問の際、午餐会の席上で「台湾と日本は正式に国交はないが、深く大きな地下水脈でしっかりと結ばれている」「両国国民は昔から家族であり兄弟であった」と挨拶された。お蔭で3回に亘る訪問で、65人もの団員が先生の感化薫陶を受けることができたのである。

葬儀では、先生のご冥福をお祈りするとともに、先生が生涯かけて撒かれた日華・日台の家族交流・兄弟交流の芽を育み成長させることを団員を代表して、霊前にお誓い申し上げた次第である。

(文章:五郎丸浩/第20次結団式)

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