孔子廟(臺南)

エピソード - 孔子廟 ~ 鄭成功の息子の鄭経の創建

台湾で最古の孔子廟

孔子廟は儒教の祖、孔子を祀るために建てられた霊廟である。台湾には孔子廟が沢山あり、台南をはじめ台北、台中、高雄などの各都市にある。中でも台南孔子廟は、台湾で最も古い孔子廟で、オランダ統治から解放された、1665年に鄭成功の息子の鄭経が創建したと言われる。孔子廟の入り口の門、東大成坊には「全臺首學」の文字が掲げられている。全臺首學は台湾の最高学府を意味しており、当時は政治、経済、文化の中心が台南であったことが伺える。

台湾に出来た最初の学校で、多くの学生たちが熱心に学問に励んでいた歴史ある学び舎でもある。当時の教室である「明倫堂」と呼ばれる建物も残っている。その隣には「文昌閣」と呼ばれる三重の塔があり、こちらは道教の神様が祀られている。

門を抜けると落ち着いた空間が広がっている。禮門、大成門を抜けると大成殿がある。大成門の入り口には黄色いお札のような紙がたくさん壁にかかっている。この黄色い紙に願い事を書いて、机の上のハンコを押して壁に掛ければ願い事が叶うと言う。大成門の先には孔子とその弟子たちが祀られている。

孔子の誕生日である旧暦9月28日には、毎年「孔子節」というお祭りが開催される。古代中国の楽器による雅楽の演奏や、民族衣装などで着飾った荘厳な雰囲気が楽しめる。

(文章:五郎丸浩/第20次結団式)

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