蓮池潭

エピソード - 蓮池潭 ~ 湖面に映る神秘的な絶景

台湾のガイドブックの表紙の定番の龍虎塔

蓮池潭は、高雄市のはずれ左營区にある。周囲約5キロ、水域面積約75ヘクタールの淡水湖である。

清朝時代の1686年に孔子廟を建立する際、池を堂宇の泮水とし多くの蓮の花が植えられ、夏の暑い時期になると、湖には蓮の花が満開になり、清々しいさわやかな香りが溢れ、美しい景色を見ることが出来たことから「蓮池潭」と呼ばれていた。現在は環潭道路の建設のため埋め立てられ42ヘクタールまで狭くなっている。夕暮れ時になると、湖に建てられている中国風の独特の建物が美しく湖面に映え、ため息が出るほど神秘的な絶景をつくり出している。池の南側には、色鮮やかな春秋閣、五里亭、龍虎塔などがあり、旅行ガイドブックなどでもよく載せられているため、毎日多くの観光客で賑わっている。

龍の口が入り口、虎の口が出口の龍虎塔はどちらも7層建てで、仏家の七級浮屠(7階建ての仏塔)を表している。先ずはくねくねと何度も曲りながら進むと龍と虎に近づくことが出来る。悪魔は真っ直ぐには歩けても曲りながら進むことが出来ないと言われていたことから、悪魔が入ってこれないようにこのような入り口となっている。龍塔には「二十四孝子」「閻魔大王審罰刑図」など、虎塔には「十二賢士」や天国の世界を描いた「十殿玉皇大帝三十六宮将図」などの絵や焼き物が壁を覆う。台湾では龍は最も善良な動物、虎は最も凶暴な動物とされ、龍の口から入り、虎の口から出ることにより、これまでの悪戯が清められ災いも消えるとされている。

(文章:五郎丸浩/第20次結団式)

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