第20次 南天山濟化宮 献花式 祝詞
北埔の郷の緑の色深く 此の斎場に鎮座す 大東亜聖戦に 身罷給いし尊き 四萬二千柱の神霊等を祀る南天山・濟化宮の御前に
日華(台)親善友好慰霊訪問団 団長 小菅亥三郎
謹み敬ひて 白さく
つらつら顧みすれば 先の大東亜戦争の皇軍は 孤軍奮闘良く闘ひしに 戦運我に利有らず 敵国の非人道なる戦ひに 遂に敗戦と成りぬ 左和有礼 戦ひし其の地に 独立國多に生み成せるは神國の故に個曽
時に畏こくも御軍を止めよとの大詔を拝し奉りぬ
時運の趨く所 堪へ難きを堪へ 忍び難きを忍び 以て萬世の爲に太平を開かむと欲すと
又 確く神州の不滅を信じ 任重くして道遠きを念ひ と宣らし給ひぬ
其の日より 早くも七十三年は経ぬ 今の日本國は天地の開闢の如く
久良介なす様をなし 混沌のとどまる所をしらず 常闇の世と成りぬ
是 天神の人類に下し賜へる最大の試練なり 御軍の庭に散り給ひし御霊等の御嘆きは如何ばかりならむ 貧しかれども 其の悲しみを受け継ぎまつりて日本國を元つ國の状に立ち返さむと 日々の生活に仕へ奉る状を諾ひ給ひて 大き恩頼を垂れ給ひ 子孫の八十継き厳し八桑枝の如く立ち栄へしめ給へと 畏かれども天皇の大御旨に照らし通わせて 称辞を得 乞祈奉くと白す
御前に崇敬者有志さわに参列なりて一年に一度 仕え奉る常の例の
献花式 仕え奉らく平けく 安らけく聞食して斯く仕え奉る諸人等に 広き厚き恩頼を蒙らしめ給い 花捧げ奉りて
恐々も称辞 竟奉らくと白す