第16次 結団の誓い
日台の生命の絆 死守せむと
吾 日本の一角に起つ
この言葉は私たち団員のみならず、ご支援・ご協力いただいております全ての同志の皆様の共同の決意と信条であります。
思いおこせば、初めて台湾を訪れたのは平成11年の3月でした。 爾来(じらい)、今年で16年の歳月を刻むことになりますが、現地の皆様の、家族・兄弟の情愛にも勝る、まごころ溢れるご歓待は、この旅に参加した私たち日本人をまたたく間に台湾の虜(とりこ)にしてしまいました。台湾の皆様のこのような姿勢は、訪問団結成以来、いささかも変わることなく今日まで続いております。それは、領有50年の時代に築かれた魂の絆と、東洋平和の為に決然起って共に血と汗を流した運命的一体感に淵源を持つからです。
さて大東亜戦争終戦69年の今日、日本統治時代とそれを担った原台湾人、原日本人は急速に消えつつあります。しかし、必ず到来するであろうこの時のために孜々営々と築き上げ、現地台湾における認知と浸透を勝ち取ってきたのが、この慰霊訪問事業であり慰霊訪問団に他なりません。私たちは世界最古の国民国家の一員として、連合国による国土の分割と国民の分断にも拘らず、地下水脈で結ばれた生命の絆をより広範かつ強固にするために、鋭意この天命に取組んでいかなければならないと思っています。それは、古き良き領台時代を担っていただいた原台湾人、原日本人をお見送りし、彼らが手塩にかけて作り上げてきた海の彼方のニッポンを次の世代に繋いでいくことが、私たちに課せられた崇高な使命だからです。
特亜との関係から決して予断を許さない東アジアの情勢ですが、今年も台湾の勇士の皆様の英霊を顕彰するために現地に赴きます。それと共に一緒に戦われた、私たちの誇るべき先達である日本人の英霊に追悼と感謝の誠を捧げて参ります。かくなる行為を通じて、現地台湾の皆様との家族・兄弟の契りを一層深めて参ります。この地道な魂の交流活動が日台両国の関係強化と日本統治時代の価値の復権に資する影響は少なからぬものがあると確信するからです。
全ての心ある同志の皆様、今年も変わらぬご支援・ご協力の程よろしくお願いいたします。 最後になりますが、公務御繁多にもかかわりませず、本日ご臨席賜りました台北駐福岡經済文化辧事處の戎義俊處長におかれましては、貴国、中華民國における私たち訪問団の道中の安全に格別のご配慮を賜りますようお願いし、「結団の誓い」の結びとさせていただきます。
平成26年10月11日(土)
第16次日華(台)親善友好慰霊訪問団
結団式・壮行会参加者一同